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同じ合格でも、有利不利ってあるの?

 またまた、ご無沙汰してしまいすみません。昨日でウチも仕事納めとなり、後はこのブログを更新するだけとなりました。コロナ禍で、ブログ更新をサボりまくってしまいましたが、読者の皆様には今年もお世話になりました。さて、総務省・農水省より総合職事務系を目指す学生に向けた1月の説明会のご案内が届きました。1月もイベントは目白押しですので、正月休みが終わったら、就活を再開しましょう!

https://www.cimaacademy.com/news-and-events


 前回ブログでは、教養区分合格発表のことについて書きました。幸い、ウチは全員合格しましたが、今一番危惧しているのは、「官庁訪問まで何もしなくていい」やら「教養区分合格=採用有利」と勘違いしてしまうのではないかという点です。たしかに、下表を見れば明らかなように、近年、教養区分からの採用者は増加しているだけでなく、最終合格者に対する採用者数の比率(ここでは内定率と呼ぶことにします)でみても、教養区分の数値の高さが目立ちます。

〈注〉 採用者数は当該年4月1日現在の数値であり、例えば、各区分における2021年採用者数は2020年試験の最終合格者が多数を占めているように、多くは前年実施試験の最終合格者から選ばれている。


(教養区分試験)

〈注〉 採用者数は当該年4月1日現在の数値。教養区分の場合、受験生の多くは3年次に受験することから、例えば、2021年採用者数は、2019年試験の最終合格者が多くを占める。


 この結果から、受験生および予備校の間では、総合職を目指すのならば、教養区分合格がかなり有利であると見なされていますが、私は、かねてより、教養区分における合格者の属性(要するに出身大学)の違いが、内定率の差に直結しているとみていました。ただし、教養区分の大学別合格者は一般に公開されていないので、これまでは憶測の域を出ることはありませんでした。しかし、今年の教養区分合格発表に合わせ、人事院は2021年の総合職試験全区分合計の大学別最終合格者数を公開しました。夏試験に関しては、以前より公開していましたので、2つのデータの差が秋実施分、すなわち教養区分と法務区分合計となります。ちなみに、2021年の教養区分最終合格者は214名であるのに対し、法務区分は全国で8名しかいないので、下表で教養区分の大学別合格者の実態をおおよそ把握することができます。


【2021年度国家公務員<教養区分/法務区分>試験 出身大学別最終合格者数】

※総合職全区分合計で合格者10名以上の大学のみ記載。教養区分および法務区分合計の合格者は222名のため、表と数値があわないが、これは上記区分における合格者を輩出しているものの、全区分での合格者数が10名未満であるために未掲載の大学が存在するためである。

(出所)人事院資料を基に池田作成


 一方、教養区分と法務区分以外の試験区分の大学別合格者数は下表のとおりです。教養区分の場合、合格者を輩出している学校が限られていることに加え、合格者数に占める東大出身者の占める割合が5割近くに上っています。これに対し、夏試験の場合、合格者の出身学校数が137校とかなり広範にわたっていることに加え、合格者数に占める東大出身者の占める割合が15%にも及びません。


【2021年度国家公務員総合職試験<夏実施分> 出身大学別最終合格者数】

※30名以上の大学のみ掲載

(出所)人事院資料 


 今年の教養区分は初の200名超えと、過去最高の合格者数でかつ、出身大学数もこれまでに比べ多岐にわたっていますが、それでも、夏試験と比べると、東大等、一部の大学に合格者が偏っている実態が一目瞭然です。こうした属性の違いが教養区分の内定率の高さの一因とみるのは自然な流れだといえましょう。ただし、これはあくまで平均的な属性の違いが内定率の差になっていると言っているだけであり、教養区分合格=他区分合格者よりも採用に有利、と言っているわけではないので、勘違いしないでくださいね(統計的差別のわなに引っかからないように!)。合格後の行動次第では、普通に官庁訪問で切られます。だから、少しでも霞が関で働くことに関心があるのならば、就活はちゃんと継続しましょう。


 データからは、出身大学による有利不利を完全否定することは難しそうですが、試験区分による有利不利は顕著ではありません。しかも、近年はどの省庁も採用大学の多様化が進んでいます。懐疑的な方は、各省庁の内定者パンフレットを取り寄せるなどして、ご自身の目で確認してみてください。数年前までとは異なり、現在では内定者パンフレットをHPに公開している省庁もあるくらいです(そうでないところも、申請すれば送ってくれます)。


 いろんな省庁で、地方国公立大学からの採用が増えていることが明らかです。もちろん、世間の認識はまだまだ昔のままですが、地方の学生にとっての門戸は確実に広がっています。むしろ、霞が関よりもクローズな採用活動を行っている企業もこの国にはたくさんあるし、そうした企業の存在が目立ってきているくらいです。学生時代の努力を正当に評価してほしいと願うのならば、総合職は最適な職業の一つだといえましょう。そのためにも、真偽不明な情報に惑わされることなく、総合職試験に向き合ってもらえたらと切に願っています。


 このブログを読んで、官庁訪問対策に本腰入れようと思った方、または「春試験を経済区分で受験してみようかな」と少しでも思った方、お気軽にご連絡ください。コロナ禍で事前予約とさせていただいていますが、来校しなくても、Google Meetによるオンラインで受講相談に対応いたします。

 それではみなさま、よいお年を。

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みなさん、大変ご無沙汰しております。なんと!これが2022年最初のブログです。長いことブログ更新をサボってしまいごめんなさい。以下の2つの理由により、長いことご無沙汰していました。 一つは、昨年の教養区分最終合格発表の頃のブログにも書きましたが、うちの受講生が全員教養区分で官庁訪問の権利を得てしまったため、経済区分に向けた指導を行うにも必要とする学生がいなくなってしまったからです。「ならば、直前期