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国家公務員総合職を目指す方へ ~採用への道~
1.国家公務員総合職とは…
「主として政策の企画立案等の高度の知識、技術又は経験を必要とする業務に従事する係員」
(人事院のホームページより)
かつての中央省庁の幹部候補職員採用試験である国家公務員Ⅰ種試験に事実上相当。
 
2.試験の概要
 受験に際しては、数多くの試験区分の中から1つを選択する必要があります。このうち、院卒者試験の行政区分および大卒程度試験の法律区分・経済区分・政治国際区分が「事務系区分」とされています。いずれの試験区分で採用されても、政策の企画立案・法律制定・改正など、入省後の業務に大きな違いはありませんが、試験科目と採用者数はそれぞれ異なります。ここでは、経済区分・院卒行政区分を例に試験概要についてご紹介します。
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 このように、採用されるためには試験に合格するだけでなく、官庁訪問(民間就職活動でいうところの会社訪問に相当)で志望官庁から内々定を得る必要があります。しかし、下表を見れば明らかなように、採用者数は最終合格者の3割程度の水準にあります。さらに、採用者の中には過年度の合格者も含まれていることから、実際には、官庁訪問の競争倍率は4倍近い厳しい状況にあるものと推測されます。
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アンカー 1
3.教養区分試験
 平成24年度より、試験は大学3年次の9月下旬に実施で、「採用は卒業後」という教養区分が導入されました。この試験は、表にあるように、専門試験が課せられていないのが特徴であり、総合職を志望する学部生にとっては、受験チャンスが大学3年次と4年次の計2回に拡大したといえます。ただし、試験結果をご覧になれば明らかなように、かなりの難関ですので、本気で合格を目指すのならば入念な準備が必要になります。
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4.官庁訪問について
(1)官庁訪問とは?
 志望府省等に採用されるための重要なステップ(というより最後の関門)!試験に合格しても、この官庁訪問で志望先の省庁から内々定がもらえないと、翌年4月からキャリア官僚として働くことができません。

(2)官庁訪問の仕組み
<2024年の官庁訪問スケジュール>
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 スケジュールを見ると、官庁訪問は2週間にわたる長期戦であり、また、訪問に際してはいくつかのルールがあります。以下、2024年の日程を例に説明します。
(官庁訪問開始前)
・6月3日(月)午前9時から6月11日(火)午後5時までの、各省庁が定める期間中に、電子メール、ウェブシステム等の多数の受験者が同時に申し込むことが可能な方法に限り、官庁訪問開始日(6月12日)午前8時30分以降の官庁訪問の予約を受け付けることができる。
予約は1日1省庁に限る!)


①6月12日~14日(第1クール)
…訪問できるところは基本3か所!
 この期間は、3日に1回しか同じ省庁を訪問できない。
(例1)
 1日目:A省、2日目:B省、3日目:C省…○
 1日目:A省、2日目:B省、3日目:A省…×
(1日目と3日目が同じ省になっている)
(注)第1クールにおいては、オンライン希望者に対してはオンラインによる非接触型の面接で対応  することになっている。

②6月17日~19日(第2クール)
・第1クール同様、基本3か所(午前に切られた場合、午後から他の省庁へ訪問することは可能)かつ3日に1回しか同じ省庁を訪問できない。
・多くの人は、第2クールは第1クールと同じところを同じ順番で訪問するが、第1クールで切られてしまった場合、第2クールでは違うところを訪問することができる。
(例)第1クール「1日目:A省、2日目:B省、3日目:C省」で訪問したが、A省を切られた!
 ⇒第2クール「1日目:D省、2日目:B省、3日目:C省」の順で訪問することができる。

 
③6月20日、21日(第3クール) 
…訪問できるところは基本2か所!
   この期間も同じ省庁を連日訪問できない。また、第1、2クールと同じ順番にする必要はない!
(例)
 以前のクールを「1日目:A省、2日目:B省、3日目:C省」で訪問していた人の場合
 1日目:A省、2日目:B省でも、
 1日目:B省、2日目:C省でもよい!
 
④6月24日(第4クール)  午後5時以降、 内々定解禁!
(3)官庁訪問でやること  
 もちろん、採用面接です!ただし、省庁により、面接の形式や内容はそれぞれ異なります。例えば,集団面接やグループディスカッションが課せられているところもあれば,1分間アピールがあったり、さらには、1日に行われる面接回数もそれぞれ異なります。また、面接に関して、いろいろ呼び名がありますが、大きく分けると次の2通りです。
 
①人事課面接,秘書課面接,またはブース面接
 志望動機や自己PR,省庁でやりたいことなど,民間企業とほとんど変わらない面接形式。
②原課面接(意味はともかく、皆一度はきいたことがある用語。ただ、省庁によっては面接とみなさないところもあるらしい)
 実際にその職場で働いている職員の方のところに行って話をするというものであり、官庁訪問ならではの面接形式。OB・OG訪問で仕事の話を聞くイメージに近い。
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