論文について気になること。
- cimaacademyweb

- 4 日前
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みなさん、こんにちは。またまたご無沙汰してしまいました。月日の経つのは早いもので、今週末から総合職試験1次試験が始まります。今回から春試験でも教養区分が加わることから申込者数が増加に転じたと報道されていますが、法文系の申込者数が激減している状況をみると、大学教員も兼任している私は、素直に喜べません。学問と就活は別物だと言ってしまえばそれまでですが、大学時代に勉強を頑張った人が、その成果を就活で発揮する場が狭まっていくのはどうなのかな、と思っています。でも、試験の軽量化が公務員人気回復の最低条件である以上、この流れは止められないでしょう。入省後の研修体制に期待することとします。
試験直前の現在、全国のほとんどの受験生は一般教養や専門科目の択一試験対策に勤しんでいると思いますが、教養区分受験生は当日最後に実施される総合論文のほうがはるかに重要です。今回よりかなり軽量化されたとはいえ、試験時間が2.5時間で1問解答で、文字数が1500~1800字程度の論文を手書きで執筆しないといけません。手書きでレポート等を執筆する習慣のない学生にはかなりの鬼門だと思います。とはいえ、1次試験の合否は択一試験だけで決定されるので、どれだけ重要性を忠告しても耳を傾けてくれる人は少数です。さらにいえば、他試験区分の方も、2次試験で政策論文が課されているので、他人事ではないのですが、「論文については1次試験が終わってからで十分だろ?」と、教養区分組よりもはるかに事態を軽視しています。
今回の教養区分対策として計100通弱の答案添削の範囲でいえば、初回添削の段階ではコミュニケーションの欠如に起因するかのような論文が圧倒的多数を占めます。具体的には、①設問を受けて論文を書きだすのではなく、これから使用するであろう用語の定義を最初に延々と書きはじめる、②「~だ。」というように、やたら断定調で記述する(その自信はどこからやって来るのか不思議です)、③資料間の関連性など一切考えず、ただ3つの資料の要約のみ書いて、とってつけたような結論を書いて終わり(これは、設問のミスリードによるところが大きいと思います)…少なくとも、設問者あるいは採点者との対話を意識した論文は全くありません。
別にいろんな予備校さんにある解答例を書く必要は全くありません(むしろ、マネしない方がいいです。私も自分の考えとの相違なんか論文の評価には一切含めていません)。設問をテーマに、活字を通じた採点者との対話をするつもりで試験に臨んでください。コロナ禍明け以降、総合論文(ここ1~2年は政策論文も)は、必ずといっていいくらい「資料1 ~ 3 の内容をそれぞれ簡潔にまとめた上で、行政(あるいは行政官)の果たすべき役割についてあなたの考えを論じなさい」というように、条件を細かく指定しています。これは、かつてのような「○○について、あなたの考えを論じなさい」だと、資料を完全無視する論文が増加してきたことが原因だと、私は思っています。
おそらく、試験の現状として、2次試験で受験生を大量に篩にかけることができない一方、文章が書けない人間が合格者の多くを占める事態を防ぐために、「資料1 ~ 3 の内容をそれぞれ簡潔にまとめた上で…」と、論文執筆に際してクリアすべき関門が設けられたのでしょう。まるで、オリンピックの採点競技ですが、言い換えれば、論文試験はちゃんと採点試験の体裁をとっているのですから、文章を書くのが苦手な方は、クリアしなければいけない関門は何なのかということに注意した上で、姿の見えない相手との活字のみでの対話を行う意識で総合論文に臨んでみてください。意識するだけで、論文って出来がかなり異なりますよ!
そして、自己採点して一次試験通過の目途が立ったら、即座に2次対策を始めたほうがいいですよ。専門論文が課されている試験区分の方は過去問さえ入手できれば、大学の専門科目の学習内容で十分カバーできますが(でも、政策論文対策として、このブログの前半部分をちゃんと読んでおきましょう)、教養区分受験の方は、2次試験が特殊なので、特別な対策をする必要があります。基礎能力ⅠⅡで配点比重が異なるので絶対とはいえませんが、数年前と異なり、現在では合計で31~32点で十分に1次試験通過できます。ちなみに、1次で40点以上取る人が周りにいても気にする必要ありません。他区分と異なり、教養区分は択一で逃げ切ることは極めて困難ですので…。配点は圧倒的に2次重視なので、もしあなたが人当たりがよく、周囲に目配せ出来て、コミュニケーション能力に長けているのでしたら余裕で逆転できますし、かなりの高順位になります(ただし、順位は官庁訪問において全く考慮されません…)。
教養区分2次試験は、政策課題討議試験、企画提案試験、人物試験から構成されますが、いずれも一人で対策を立てることは困難です。多少費用は掛かりますが、CIMAアカデミーでは教養区分2次試験対策講座を実施しますので、自己採点した結果、1次試験通過のめどが立った人は是非ご検討ください。
それでは、健闘を祈ります。

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