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説明会も大切ですが試験勉強を第一に!


 みなさん、こんにちは。年明けに一度更新したきりでご無沙汰でした。理由は大学の定期テストの準備にあります。私は昨年春学期より週5コマ講義を受け持っており、来期もこの流れに変わりはありません。CIMA生にこのことを話すと、彼らが通っている大学で毎週5コマ講義を受け持っている先生を見る機会なんてまずないでしょうから、大抵驚かれます。ただし、専任教員はゼミや院生への指導もありますし、さらに会議等も含めれば、私よりもずっと多くなります…。いずれにせよ、更新が滞ったことには変わりありません。いつもご覧いただいている皆様、ごめんなさい。皆さんも、受験勉強は一旦休みといったところではないでしょうか。

 今月よりCIMAアカデミーでは、国際経済学および統計・計量経済学の講義が始まりました。「そんなに遅くからで大丈夫なの?」という声が聞こえてきそうですが、年々、就活に勤しむ傾向が強まっている状況において、多くの学生の試験勉強のペースなんてこんなものです。下手すると、ミクロ・マクロ経済学の問題集さえ一巡できていない学生のほうが多いかもしれません(私は、こうした絶対的な勉強量の不足がここ2年間の本試験における経済区分の合格最低点の低さをもたらしていると認識しています)。

 1月に財政学や経営学といった暗記科目ではなく、国際経済学および統計・計量経済学という、多くの経済区分受験生がなるべくならば避けたい応用科目を敢えてぶつけるのは、①過熱化する就活市場という仕方ない面はあるにせよ、試験勉強の遅れを自覚してほしい、②上記2科目は他の科目以上に、経済理論の知識が再登場し、ミクロ・マクロの知識を確認しつつ講義を進めていけるので、欠けている知識がどこなのかが一目瞭然である、という点にあります。言い換えれば、これでも自分の学習姿勢を改めてくれなければ、今年の受験市場が最近2年間と変わらないと願いつつ、経済事情、財政学等の暗記科目に注力するしかありません。

 経済区分の場合、現在の経済財政政策に関する試験科目として、財政学や経済事情が設けられています(この2科目だけで出題数が9問あり、専門科目の中で経済理論の次に比重が高くなっています)。俗にいう暗記科目ですが、アルバイト程度しか仕事の経験がない学生にとって、これがかなりの難関であったりします(もちろん、数学が苦手な人が、計量経済学の問題を目にしたときの絶望感に比べるとマシですが…。でも、食わず嫌いせず付き合えば、経済区分における統計計量は経済事情以上の暗記科目で、しかもワンパターンの問題しか出題されない、非常においしい科目なんですけどね…)。

 例えば、税制改正について消費税引き上げをめぐる議論くらいならば、どの学生もその狙いや効果について自分の身に惹きつけて語れるでしょうけれど、配偶者控除(今年から変更されてますからね!)や、いつの間にか話が立ち消えになった夫婦控除(私は近年のどんな改正よりも大きな期待を寄せていました…)あたりになってくると、自分に惹きつけて考えられないせいか(まあ、当然といえば当然ですね…)こちらの話をただ黙って聞くという、借りてきた猫状態になります。

 そんなとき、実際にある年の税制改正を担当した人から、苦労話を交えつつその狙いや結果などの話が直接聞けたらどうでしょう。参考書から得られる知識なんかより、はるかに皆さんの記憶に定着しやすくなるかと思います。ほかにも、産業政策、社会保障政策、地方財政、教育、あと最近なぜかしら説明会で増えているEBPM(学部レベルの統計・計量経済学をちゃんと学んでいれば、何ら目新しい項目はないし、当たり前のことを言っているに過ぎないのですが、なぜ話題に上る機会が増えているのか、どなたか私に教えていただけないでしょうか…)…各省庁の説明会が、実は試験勉強を効率的に進めるのに極めて有効であるとわかれば、皆さんの意識も変わるのではないでしょうか。

 でも、このようないささか不純な(?)姿勢で説明会に臨むのは、真面目な皆さんにはなかなか難しいことと思います。となると、これまで頻繁に説明会に足繁く通っていて、かつ勉強の遅れを自覚している方は、試験勉強への比重を高める方がいいかと思います。もちろん、これからの時期の方が面白いイベントが開催されるのは事実です。でも、試験勉強が疎かだったら、試験通らないんですよ。最近2年間のような、異常に低い合格最低点が今年も続くなんて保証はどこにもありません。試験通らなかったら官庁訪問の機会すら与えられないんですよ。

 そんなわけで、国際経済学および統計・計量経済学という、多くの経済区分受験生がなるべくならば避けたい応用科目も、食わず嫌いせず取り組んでみてください。特に、統計計量のうち統計学2問は、経済学の知識が全くなくても、パターンだけマスターしてしまえば確実に得点できます。財政学・経済事情はどんな受験生も直前には必死になります。だから、これらの科目については差がつきません(ここで得点できなければい択一通過すらおぼつかなくなります…)。もし、数年前の合格最低点にまで上昇した場合、多くの受験生が避ける科目で少しでも得点した人が有利になるのは明らかでしょう。

 最後に宣伝になりますが、昨年、本当に多くの方にご購入いただいた【財政学・経済事情】を今年も単科講座として販売することにしました(財政学については収録問題数を増やしていますが価格は据え置いています)。詳細は、このブログの下部をクリックしてご覧ください。ミクロ、マクロ経済学と異なり、やればやっただけ結果が目に見えて現れますので、是非ご検討ください。風邪がはやっていますので健康管理にはくれぐれも留意しましょう。

それでは、また。定期試験で無事単位が得られることを祈っています(生殺与奪権を有する側がこんなこと言うのも妙ですが…)。


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