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自分の選択・決定を信じましょう


 みなさん、こんにちは。やっと今月末に国家公務員総合職試験の最終合格発表を迎えます。発表が近づくにつれ、これまでの試験のミス(それも本当に間違えたのかどうかはわからないんですけど…)が気になりだし「合格者数が減ったらどうしよう」とか、これまで説明会に参加しなかったことを棚に上げ、「○○省は既に意中の人間を囲い込んでいて、官庁訪問したところでもう終わっている」とか、ネガティブな思考に陥ってしまいますが、みっともないし、それ以前に誰も近寄ってこなくなり、せっかくのチャンスも全く活かせなくなるから、今すぐ思考回路を改めたほうがいいですよ。

 私はというと、3年生の講義と並行して日々、4年生の官庁訪問指導をしています。単に、学生が用意してきた訪問カードの添削をするのではなく(むしろ、私は訪問カードそのものを手直しすることはめったにしないことで知られているかと思います)、国家公務員あるいは○○省志望に行き着いた経緯を部活、バイト、幼少期など様々な原体験を口頭や紙で説明させる作業を繰り返しています。だって、これから数十年に及ぶ所属先を決めるんですよ!そのくらいの作業は他人に言われなくても、自分からしないとだめですよ。

 発表前で不安な人は、こういった作業をしてみたらどうでしょう。あっという間に官庁訪問初日を迎え、2次試験以降、無駄な時間を費やしてしまったことを反省することになりますから…。それでも、ただ説明会に参加するだけよりは、はるかにマシです(説明会参加を否定しているのではないので誤解しないように!)。とにかく、不安感が全身からにじみ出ているようでは、官庁訪問も上手くいきませんよ!

先週木曜日の朝、突然、某民放の昼の番組から電話がかかってきました。一連の文科省のことで、うちのHPを調べて電話したとのことでした。私はてっきり、昨年末、うちで実施した文科省説明会のレポートを天下り問題発覚以降もそのまま掲載し続けたことで受けた、電話での嫌がらせに関することなのかな?と思って電話に応じたら、大学生の文科省への人気度についての調査とのことでした。

 ちょっとがっかりしつつも「相変わらず人気高いですよ。うちにも志望者いますし。」と即答し電話を切ろうとしたら、突然「文科省は俗に三流官庁と言われるのに…」と言いだし、電話を切らせてくれません。過去のゼミ生の顔を思い浮かべながら、私が三流官庁と言うのならばともかく、「なんで、お前がそんなこと言える??」と呆れながらも、

「もしかしたら、財務省や経産省、外務省あたりが学生に超人気で…と思っているのかもしれませんが、外務省はともかく、官庁訪問で例年学生の人気が高いのは文科省や厚労省あたりですよ!調べてみたらわかりますよ!」と答え今度こそ電話を切ろうとしたら、「そういうデータはどこで見られますか?」と食い下がってきます。

「何も調べてないのか!」と呆れ、「各省庁に問い合わせるか、または実務教育出版社さんが出している「受験ジャーナル」という雑誌にもしかしたら掲載されているかもしれません。なので、お尋ねになったら…」といい、今度こそ電話を切ろうとしたら、「東大新聞が出している東大生の就職状況をみると、国土交通省が最も多くて…」と話が脱線しはじめました…。

「あのですね、国交省の採用予定数ご存知ですか?それに、あなたは私にずっと事務官のことを聞き出そうとしているのに、いま、あなたが挙げているのは技官も含めた数字です!」さすがに、萎縮したのか、やっと電話を切ってくれました。危く、大学の講義に遅刻するとこでした…。

 金曜日夜に、この一件を受講生に話したところ、文科省志望の学生が「ぼく、木曜日にその番組見ました。やたらと文科省貶めてました」と教えてくれました。放送当日の取材で、あの程度とは…。にもかかわらず、私がどう言おうとも、ストーリーだけは最初から決まっているんですね…。番組だから、視聴者の興味を惹くように魅せないといけないのでしょうけれど、大学の世界でこんなことやったら教員失格です。

 TVでは、文科省を徹底的に貶める番組もあれば、反対に、ヒーローのように採りあげる番組もあります。主義主張が多様なのはいいのですが、いずれも主張を同じくする人たちばかり集めて番組を作り上げる…。互いが自己主張を言いっぱなしだから、これから官庁訪問をしなければならない皆さんは別として、多くの人は、どうでもいいことと思っているのではないでしょうか?(私だって、TV局から電話がかかってこなければ、全くの他人ごとでした…)とりあえず、今後はマスコミからの電話はすべて断ろうと誓いました。

 うちにはいませんが、官庁訪問をする学生のなかには、特定の省庁ではなく、官僚そのものに憧れている人もいます。そういった人は、その時その時の人気度を参考に、採用されやすそうなところを訪問したりしますが、そんなことで上手くいくわけありません。もう残りわずかで、手遅れ感はかなり強いですが、自分のこれまでの歩みをしっかり振り返ってみることをお勧めします。

 それでは、また。


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