みなさんご無沙汰しています。前回のブログから1年間も更新していませんでした。昨年12月の教養区分最終合格発表後、なるべく早い時期に更新しようと思っていたのですが、元日の能登半島地震で私の周囲は一変してしまいました。本題から逸れてしまうので割愛しますが(気になる方は、私のプロフィールを見ていただければ、私にとって石川県が特別な地であることがご理解いただけるかと思います)、春試験向けの新規受講希望者の受入れを取りやめ、既に受け入れていた教養区分組のみの指導に特化し、能登地方支援を優先してきました。ただし、協力関係にあるアガルートアカデミーでも総合職向け講座を担当していることから、アガルート生を含め15名ほどを対象に模擬官庁訪問等を行っていました。
昨年のブログにも同様のことを書きましたが、春試験合格のハードルが今年も低いせいか、これまで接したことのない大学の学生、4月に入所したばかりの自治体職員、新入社員、現在何をしているのか不明瞭な人など、昨年以上に安易に官庁訪問に臨む人が多くなっているように思われます。もちろん、最終合格者の権利を否定することはできませんが、誰でも彼でも合格してしまっているため(今年は最終合格者を絞ったと誰かが言っていましたが、2次試験の受験率を確認してほしいです)、私が対峙してきた受験生に限って言えば、準備不足が顕著な受験生の割合が昨年よりも高くなっています。
言い換えれば、しっかり準備をしてきた人にとっては、非常に門戸の広い官庁訪問となり、訪問するところ全てで高い評価を得ることから、最終決断に迷うことになるでしょう。そうなったときのために、今一度、次のことをしっかり考えてください。
「そもそも、数多ある選択肢の中から、なんで国家公務員なのか?そして○○省を訪問するに至ったのか?」
「自分はどんな社会を目指してるのか?それを志望する職場でどう実現するつもりなのか?」
「結局のところ、職業選択に際して、自分が最も重視しているのは何なのか?」
等を、知識ではなく自分のこれまでの人生を振り返ったうえで言葉にしてください。「言葉にする」というのがとても大事で、模擬面接をやっていて思ったのは、かなりの人が、苦し紛れに「自分の学んできた分野が業務に活かせそう」、という観点から志望動機を語りますが、技術系ならいざ知らず、事務系では、そんなこと話しても誰も納得しません。
「なに、当たり前のことをいってるんだ?」とお思いでしょうけれど、こういう振り返りをしたことがない、あるいは出来ない人がとても多いのが現実です。結果、○○省の業務にもっと詳しくなれば熱意が伝わると勘違いしてしまい、やたらと白書等を読みふけるようになってしまうのです。
去年のブログにも書きましたが、一昨年の受講生が、官庁訪問体験記にこんなことを書いていました。
「官庁訪問は恋愛と似ている。お互いをよく知ろうとする努力をしないとダメ」
一方的な思い込みではうまくいかないどころか、何年も当該省庁に執着することになってしまいます。官庁訪問は知識の優劣ではなく、マッチングの場であることを忘れずに。
その際、注意してほしいのが、コロナ禍で学生生活が思うようにいかなかったことにより、自己PRに自信が持てなくなり平凡なことしか書かない学生が多いですが(事実、昨年から目立って増えているのですが、いわゆるガクチカ絡みの質問を深堀した途端、泣き出す学生が男女問わず何人もいます)、だったらコロナ禍以前の自分の活動を振り返りましょう。
それでは、最終合格者のみの特権を楽しんできてください!
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