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リスク回避姿勢について思うこと。


 みなさん、こんにちは。CIMAアカデミーではいつも通り、前半は2次試験の過去問解説講義、後半は本試験レベルの小テスト(14~5問)を週に2回実施しています。受講生の進捗状況はというと、一つ新しいことを知ると一つ昔の知識が抜けていく相変わらずの日々なので、私の不満は一向に解消されませんが(ほぼ毎回みなスーツ姿で来ることから察するに、勉強時間の確保が難しいのかもしれません)、「テストを続けてほしい」という要望は高いので、20年分くらいの過去問とにらめっこしつつ、予想問題を用意し続けています。

 公務員試験では最難関とされる総合職試験ですが、基本学習をしっかりしていれば現在、択一落ちすることはまずありません。ですが、現実には圧倒的多数が択一落ちします。この惨めさから逃れるために、『民間に切り替えたから全く勉強しなかった』やら『寝坊した』と言い訳する輩が、例年、1次試験直後から自分たちの周囲のみならず全国各地に現れます。それどころか、数字上、圧倒的多数が一次試験で落ちているにもかかわらず、皆さんの周りでは不思議なくらい不合格者が見当たらなくなります。でも、そんな態度だと、日頃、有形無形の支えをしてくれる大切な人からも『現実を直視することのできない可哀そうな人』と、言葉には出さずとも蔑まれることになります。それが嫌なら、カッコ悪かろうが、今苦しむべきだと思いますし、心もとない受講生には「このままじゃ、択一落ちする!」と普通に言い放っています。

 バブル期を凌駕する超売り手就活市場が、大学生の公務員試験勉強に対する姿勢に変化をもたらしていることは否めないと思います。超売り手市場とはいっても、総合職志望者は大抵コンサルなど一部の業界・企業に集中しますので、そこでの競争が激しいことには変わりありません。結果、公務員試験向けの勉強に割く時間は減少せざるを得ません。「じゃあ、昔はどうだったんだ?」ときかれそうですが、就活市場が買い手市場だった頃は、それが良いことかどうかは別として、いわゆる上位大学における民間志望者、公務員志望者の棲み分けがはっきりしており、結果、公務員志望者は試験勉強に割くこととなり、択一試験の合格最低点も高かったものと理解しています(一方、大学教員として7年間毎年数百名の学生を見てきているので言えますが、中堅どころの大学では、今も昔も公務員志望者と民間志望者はハッキリと棲み分けられています)。

 数年前の学生に比べ勉強時間の確保が難しくなっているのは理解できます。しかし、数年前の学生は不合格時は最悪留年というリスクを背負っていたのも事実です。どちらにもアンテナを張る姿勢は仕事を理解するためには大事なことではありますが、もう本番まで2週間ありません。「二兎負うものは一兎も得ず」ということわざもあるくらいなのですから、公務員に魅力を感じているのならば、試験勉強に集中しましょう。そして、勉強すると決めたら、ここでみなさんが日頃主張しているリスク回避姿勢を発揮すべきでしょう。

 すなわち、時間制約がある中で最もリスクを最小化できる勉強法に従い、問題演習に集中すべきでしょう(人により異なりますが、財政学や経済事情が最もコストパフォーマンスに優れているかと思います)。3年時の就職活動と異なり、この時期においては、全方位にアンテナを張り巡らせることがリスク回避ではありません。予定では、あと3回小テストを行いますので、成果が表れることを期待しています。また、ブログを読んで逆に不安になった方は、直前向けの講座等をご検討いただければと思います。受講生の要望に応じて、移動先でも勉強できるよう、紙冊子とは別にWEBサイトから教材に接続できるようになっていますので、ネット環境さえあれば空き時間に受講および問題演習できますよ。

 いつもより短いですが、それでは、また。


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