みなさん、こんにちは。前回のブログで、恒例の択一対策小テストが始まったことについて書きました。あまりの出来の悪さにいろいろ書きましたが、彼らも悲惨な現実に相当堪えたのか、週末に行った2回目の小テストではほぼ全員、こちらが求める水準を超えてくれました。現在はまだ範囲を経済理論だけに限定しているので対策も立てやすいですが、今後範囲を拡大していっても高得点が維持できるよう、努力してくれることを期待しています。
択一試験まであと1か月半余ですので、国家公務員志望者ならば試験勉強を何よりも優先すべきなのですが、そこそこ就職に対する意識の高い現役大学生および院生に対して官民問わず様々なイベントの誘いがくる現状では、当たり前の対策を粛々と遂行すること自体が困難なのかもしれません。
加えて、中央省庁と人気企業のリクルート活動を比較すると、マンパワー・資金面およびその他の制約条件いずれをとっても圧倒的に後者の方が上回っているので(回数の問題じゃありません。私は予備校講師と大学教員という二足の草鞋を履いている人間ですので、この点については割と公平に見ることができていると思います)、後期テスト終了後あたりから民間へ進路変更する学生もかなり出始めます。
CIMAアカデミーでも2年程前から、3月あたりから進路変更を告げる学生が一部ですが出始めています。うちに限らず、予備校はどこもそれなりの費用が掛かるのですから、全ての公務員志望者の中でも志望度が高い集団だと思います。そうした予備校でも非受験者が増えているのですから、公務員、特に総合職試験を取り巻く環境は省庁人事担当者および予備校にとってはかなり厳しいものであるといえます。
ただし、私は「残念」という気持ちが生じるのは事実であるものの、学生に対して翻意を促すような行動はしません。なぜなら、大手の予備校だと知らぬ間にフェードアウトしていくだけなのに対して、うちのような小規模の予備校ですと学生自ら私に伝えてくれる以上(これまで全員そうでした)、直接言葉にして自分の意思を伝えるという行為を尊重しないといけないと思っているからです。
その結果については、本人が判断することなので私がどうこう言う資格はありませんが、就職先を見る限り、政府系金融機関、メガバンク、コンサル…と続いているところからして、うちでの試験勉強もそれなりに役立っているものと勝手に思い込んでいます。
民間も含めしっかり就活をしている現役大学生の多くは、進路について悩みまくっている時期でしょう。だからこそ、残りの期間くらいはとにかく試験勉強優先にしてほしいと思います。ちゃんと取り組めば、結果もちゃんと伴いますし、その上で最終判断を下せばよいだけです。
一方、既卒の人や就職浪人をしている人の場合は話が別です。これまでの指導経験で知り得た範囲でしか語れませんが、彼らは総じて現役生に比べ試験勉強をこなしている人が多い傾向にあります(事実、択一対策のテストではそれなりの点数をとります)。だからこそ、現役生並みあるいはそれ以上にいろんなところを見るべきだと思うのですが、何度も受験している人ほど、不思議なくらい「自分に相応しいのは公務員」「公務員しか自分には残っていない」と勝手に自己規定するようになってきます。
新卒をやたらと重視してきた従来のこの国の労働市場のあり方に問題があるので、十分同情の余地はあります。それでも、前年に自分が受け入れられなかった最大の要因は、年齢でもなく、ましてや大学名でもなく、この勝手気ままな自己規定にあるということに早く気付いてほしいと思います。ニワトリが先か卵が先かの話になってしまいますが、思い込みが強くなるからこそ高齢者(といっても、1~2歳年上なだけなのですが…)を避けるのも疑いようのない事実だと私は認識しています。
一部の人には極めてキツイ物言いになったかと思いますが、自分の立ち位置をしっかり把握したうえで、公務員であれ民間であれ、自分が望む進路を歩もうと思うのならば、すぐに適切な行動に移すべきでしょう。
それでは、また。