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この人に一昨年の総合論文第Ⅱ部を書かせてみたい…。


 みなさん、こんにちは。定期テストの調子はいかがでしょうか。3年生は沢山テストがあって大変でしょうけれど、後で楽になりますから気合で乗り切ってください。4年生の皆さんは就活や内定獲得を言えば、単位が自動的に転がり込んでくるなんて夢にも思わず、テストに臨んでください。数日前、ある学生から「就活で授業一度も出られなかったけれど、ようやく内々定もらえた。何でもするから善処してくれ」という内容のメールが届き、呆れかえった私は、返信を未だしていません。おそらく当該学生は反応の無さに単位取得を諦めたと思いますが、万一、テストを受験しに来て、終了後、私に相談してくるようならば、説教するつもりでいます。

 官庁訪問終了後も、休む間もなく3年生向けの講義や大学の講義を行う毎日で、世の中の動向に疎くなる(受講生への影響を考え、政治思想については極力語らないようにしています)のですが、女性国会議員(検索すれば名前は出てきますが、ここに記すのも嫌なのでこういう表記にしておきます)による「『LGBT』支援の度が過ぎる」(新潮45 2018年8月号)と題する論文に対しては、私自身にも関係することから、さすがに素通りすることができませんでした。内容は、論文のタイトル通りLGBT支援を槍玉にあげるものですが、

 「LGBTカップルのために税金使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供をつくらない、つまり『生産性』がないのです。」(下線は私(池田)が引いたもの)

 この一文は、さまざまな要因から、私を怒らせるに十分すぎるものでした。

 私には、子どもがいません。理由はいろいろあり、詳細について語りたくありませんが、子どもを望むのならば、妻に手術が必要になると聞かされたことが最大の理由であります。もっとも、当時の私自身に子どもを持つことの意味が理解できていなかったことから、この判断自体に迷いはほとんどありませんでした。それでも、facebookや年賀状で見せつけられる子どもの写真が最近まで苦痛であったのは事実です(写真を送る人も、いじわるや自慢ではなく、単純に自分にとって嬉しい出来事を伝えたいだけなんだと思えるようになってからは、苦痛から解放されましたが、年賀状はいまだ速攻でお蔵入りにしています)。

 ある時期までは「子どもは?」「子どもの作り方わからないのか?」と、親からも言われ、都度都度答えることに私ですら嫌気がさしていたくらいですから、言葉こそ聞いてませんが妻はもっと苦痛だったのかもしれません。今回の女性議員の論文は、そうした苦痛を思い出させるに十分すぎる内容でした。子供の有無が生産性に直結する…経済学をやっていれば生産性をこんな意味で使用することは絶対ありません(この人は、経済学とは全く縁のない世界に生きていたようですが、いずれ議員を続けていれば経済分野に関係する仕事もするでしょうから、無知では済まされませんし、何よりも、こんな人と関わらなくてはいけなくなる若手官僚がかわいそうすぎます)。これじゃ、ナチの優生思想そのものです。

 「生産性ゼロ」とされてしまった私ですが、少なくとも一般のサラリーマンよりは金銭面において少子化対策において貢献していると自負しています。これは、すべての法人代表に該当しますが、従業員を雇用している全ての法人は毎月「子ども・子育て拠出金」というものを負担しています。これは全額企業負担なので、勤め人の方にはなじみがないのですが、報酬月額20万円の従業員一人に対し、毎月580円ほどを企業は負担しています(年間だと約7,000円)。で、用途はというと、出産一時金など、子育て支援のために充てられますが、注意すべきなのは、年金機構が徴収しているものの税金だということです。

 件の議員さんの論文を読む限り、税金は受益に対する反対給付という認識のようですが、それが誤りであることは少なくとも公務員試験受験者ならば誰もが知っていることです(この議員さん、元地方公務員なんですよね…一体、公務員時代、何を学んできたんだ?と言いたくなります)。私自身、自分が作った法人から報酬を受ける形にしていますので、絶対に給付を受けることのない私の分を法人は負担していることになります。「国会議員の認識に従い、還付請求しにきた」って、税務署に行きたくもなります。この議員がもし本気で少子化を憂えているのならば、厚生年金に加入している方全員が対象となっている現状に異議を唱え、「少子化は国家の存亡にかかわる問題だから、国民全員で対処すべきだ!」と述べ、厚生年金ではなく国民年金加入者に負担を求めるべきでしょう(そうすれば、法人負担はいくらか減るはずですから、企業競争力の強化や賃金引き上げにいくらか回せる余裕もできます)。

 この議員さん、子どもはいるようですが、この国の少子問題に対して他にどんな貢献しているのでしょうか。我が国の全ての法人は子どもの有無にかかわらず、毎月金銭的負担を行っています。さらに、この人は「LGBTだからといって、実際そんなに差別されているものでしょうか。もし自分の男友達がゲイだったり、女友達がレズビアンだったりしても、私自身は気にせず付き合えます」と多様性社会の擁護者のようにふるまっていますが、子どもの有無を生産性の尺度とするような人に多様性社会を語ってほしくはないなあと思います。

 議員さんがこのブログを読む機会は永遠にないのでしょうけれど、もし目にしたら、是非H28年教養区分の総合論文第Ⅱ部の答案を書いてほしいと思います。

設問  「資料1及び2を参考にしながら、我が国において多様性(diversity)を尊重する社会を実現するために、あなたが効果的と考える施策を複数挙げ、それらを実施するための具体的な取り組みについて論じなさい。」

資料1は「一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策」(平成27年11月26日,一億総活躍国民会議)より(包摂と多様性がもたらす持続的な成長)を引用

資料2は「多様性の4つの層」が英語で示されています(図そのものは著作権があるようなので掲載しません。でも、ネット上にはあちこちに転がっているので、すぐに確認できますよ)

 本当に提出してくれれば添削しますが、新潮45の論文からは、間違いなく基準点未満で一発アウトを食らうでしょう。

 これ以上書くと、感情が前面に出てしまうので、今日はこの辺にしておきます。


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