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情報公開も大事ですが…


 みなさん、こんにちは。このブログを読んでいる方の多くは春休みに入った頃だと思いますが、前回のブログに書いた通り、私は、今週がまさに定期テストのピークであります(採点作業もあと300名分あります…)。そのようななか、今年度の国家公務員試験の試験委員が公表されました。試験委員の変更が試験問題に大きく影響する2次試験に関していえば、経済区分は政策論文も含め試験委員の変更は全くなかったので、正直安心しました。とはいえ、最近では他区分の方も情報収集のためにこのブログを閲覧されているようですので、試験委員情報を知りたい方は、2月1日付官報のURLを記載しましたので、詳細についてはそちらをご覧ください。ただし、官報は30日経過したら閲覧できなくなるのでご注意ください!

http://kanpou.npb.go.jp/20180201/20180201g00022/20180201g000220000f.html

 CIMAアカデミーの業務の傍ら、大学の定期試験問題作成と採点にかかりっきりになっている最近ですが、巷では相次ぐ大学の入試問題作成ミスとその対応の遅れに関して厳しい批判が連日出ています。報道によれば、文部科学大臣が、来年度の入試から解答例の開示を強く求めるなど、入試情報の開示について新たなルール作りに着手する考えを示しているようです。しかし、かつて小規模校ながらも大学の入試委員を務めた経験から言わせてもらえば、「この問題の核心は、解答例開示の有無ではない!」と理解しています。

 この問題に限らず、日頃、TVや新聞を見ると、「~ということが、関係者からの話で明らかになりました…」というような、情報源が匿名のものが頻繁に登場します。報道関係者の涙ぐましい努力の産物であるといえば聞こえはよいのかもしれませんが、これって、内部の人間の誰かが情報をリークしているということですよね?もちろん、こうした内部告発のすべてを私は否定するつもりはありません(この国には、公益通報者保護法があるわけですし…)。

 しかし、今回のケースに関して言えば、大学教職員(?)の情報管理の杜撰さしか見えてきません。というのも、大学が公式に謝罪し対応策を発表する前に、我々はメディアを通じて、公式発表の内容が既に伝えられていたからです。このことは、重要な事項を容易に外部に漏らす人間が、一部とはいえ存在することを示しています。こういうことって、あってよいことなのでしょうか?

 私が委員を務めていた頃を顧みても、受験生の人生を左右する入試(および付随する業務)は、大学にとって最も神経を尖らせるべき業務です。当然、問題ミスはあってはならないことですが、現実問題として、どれだけ防止策を講じていてもミスを完全にかつ永遠になくすことはできません。しかし、きちんとしたルールを構築することで、ミスにより懸念される事態を緩和させることはできます。今回の場合ならば、問題に対する疑義申し立てがなされた場合の対応策について、ブラックボックス化せず、組織としてルール化していれば、ここまで世論を騒がせることはなかったように思われます(もちろん、自分は被害者でもないのに、ミスを生じさせた相手を叩きまくる人もいますが…)。

 私もかつて委員を務めていた時は、ガチガチに作られたルールにのっとって会議に参加するのが苦痛でしたが、今にして思えば属人的対応をするよりは、遥かにしっかりしているんですよね。こうした経験もあり、「解答例をはじめとする入試情報の開示についての新たなルール作り」というのは、論点がずれているような気がしてなりません。それどころか、全国の国公立大学が素直に応じたら、現在、択一式試験しか解答例(正答番号)が公開されていない総合職試験にも波及するものと、私は考えています。予備校によっては、専門記述の解答例があまりにもひどいので、そういうのが淘汰されるという点では好ましいですが、専門記述の解答例がすぐにネット上に公開されるようになったら予備校を使う学生がいなくなってしまうかもしれませんね(そうなったらなったで、付加価値を高められるよう努力するだけですが…)。

 正式発表の前に情報が次々に漏れ出す点は全く褒められたものではありませんが、大阪大学にしろ京都大学にしろ、対象者へのその後の対応については迅速であるように思われます。納得いかない方、あなた方が受験しようとしている総合職試験は、僅か5年ちょっと前に、官庁訪問も既に終了した8月に44名もの追加合格を出し、12月になってようやく国家賠償法に基づき1人5万円を慰謝料として支払うという、今回の大学入試以上の失態を犯しているんですよ(私のところにも1名該当者がいたので、時期外れの官庁訪問を強いられたことも含め、このことはいまだに鮮明に覚えています)。原因は、政策論文試験の配点比率を誤って高く設定していたことにあり、受験生の開示請求によってミスが発覚しました。

 その後、同様のミスが起きていないところからすると、人事院側において反省がしっかり生かされているのだろうと私は理解しています。今回の大学入試におけるミスも、騒動がここまで大きくなった原因はどこなのかを各大学でしっかり認識し、反省を活かしていけばよいのではないでしょうか。そう考えると、上部から、半ば強制的にルールを押し付けるのは、問題の論点がずれていますし、なによりも、現在の教員を取り巻く研究・教育環境からして、あまり効果は期待できないような気がします。とはいっても、世論には逆らえないのかもしれませんね…。

 なんか最後がまとまらない文章になってしまいましたが、試験委員も発表されたわけですし、これまで以上に試験勉強に力を入れませんか。独学者向けに「2次専門記述」および択一対策として「財政学・経済事情」の販売を開始しました。少しお値段は張りますが、専門記述と択一試験の強化が一度にできますので、かなり密度の濃い講座ですよ。詳細は、HPをご覧ください(最後は宣伝になってしまいました…)。

 それでは、また。


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