みなさん、こんにちは。大学の定期テストがちょうど終わったという方が多いかと思いますが、私はというと、一つの大学のテストは採点も終了しましたが、もう一つの大学は来週からなので、あと3科目テストがあります。基本的に落とすつもりはないので、どちらの大学でも私のテストは持ち込み自由(もちろん、スマホや電卓は厳禁ですが…)にしてあるのですが、先に定期テストが終了した大学では、今期も受験者に対して2割強の学生が「不可」となってしまいました…。幾度となく警告を発していたのですが、「持ち込み可=勉強の負担軽い」と思い込んでいる人が多いということなのでしょうか…。
超売り手市場に加えて、「働き方改革」が叫ばれていることもあり、近年の学生の就職に対する意識の高さには目を見張るものがあります。公務員本命組も、肝心の公務員試験が数年前から人物重視に舵を切ったこともあり(総合職試験も例外ではありません)、公務員以外の説明会にも積極的に参加するようになっています。少なくとも、前職で非常に多かった「総合職が本命で、併願先はその他の公務員」という学生はCIMAアカデミーにはほとんどいません。居たとしても、せいぜい一人です。
もちろん、うちが総合職のみしか講座を開講していないことが大きく影響しているのも事実ですが、各省庁の内定者をみても、地方公務員や他の公務員併願者は少ないように見受けられます。この点に関しては、各省庁の内定者が刊行している内定者パンフレットをご覧になればわかります。匿名のところが多数ではありますが、一部の省庁は内定者紹介にかなり力を入れていますので…(これまで幾度となく個人情報に纏わるトラブルを見聞きしている私は余計なことと思いつつかなり心配しているのですが…)。
世の中に数多ある仕事の大半が他者との関係性の上に成立していることを考えれば、公務員志望者が他の業界も訪問した上で、最終的に進路を決定していく姿勢自体は、とてもよいことです。ただ、あまりにも業界研究やOB訪問等に力を入れすぎて、肝心の試験勉強が疎かになってしまっては元も子もありません。筆記試験を通過しないと、皆さんが見聞きし、そして自分なりに思考してきたことを採用担当者等の前でアピールする機会さえ与えられません。
経済区分でいえば、この時期に経済理論の知識が覚束ないのは、予備校という立場を抜きにしても、「本当に公務員目指してるの?」と言いたくもなります。ここ2~3年の試験結果を見る限り、現在の就活事情も手伝い、総合職志望者の公務員試験に割く学習時間が減少していることは容易に想像できます(法律区分はそれなりの合格最低点が維持できているようですが…)。だからといって、今年も同じ傾向が続く保証はどこにもありませんし、仮に、同じ試験区分の中での相対評価によりかろうじて合格したとしても、様々な区分(もちろん、そこには教養区分合格者も含まれます)の合格者が一堂に会する官庁訪問にとても自信を持って臨めるようには思えません。
大学生が自分に自信を持つ一番の契機になるうるのは、やはり日頃の勉強ではないのでしょうか。とはいっても、もう択一試験まで3カ月しかありませんので、テキストを最初のページから順を追って読んで…では目に見える効果は期待できないでしょうし、様々な科目も同時並行で取り組まなければならない現状では、とても試験に間に合わないと思います。少なくとも経済理論に関しては、過去問主体で進める段階にあるといえるでしょう。この点に関して、一般職向けの過去問題集を使用している人もいるかと思いますが、最低限度の点数確保という点では、その方法もありでしょう。ただ、その場合は、財政学や経済事情等の暗記科目は「一問たりとも絶対落とさない!」くらいの姿勢で臨むべきでしょう(統計計量や国際経済学が得意なら話は別ですが…)。
昨年までは、ブログにおいて試験勉強に時間を割くよう強調することはあまりなかったと思いますが、時系列で学生の様子を観察してきた自分には、この辺りでちょっと脅しておかないと取り返しがつかない結果になってしまうので、今年は、口うるさいオヤジ路線でいこうと思っています(一緒に講義に参加している新3年生にも悪影響が及びかねません…)。働く場所には困らないご時世ですが、こんな時代でも人気のある就職先に行こうと思うのならば、厳しい競争を勝ち抜かないといけません。苦しさから逃れたいと思いはじめる時期に差し掛かってますが、たまたま誰かから楽に済ませられるアドバイスを受けたとしても、それはちゃんと皆さんと向かい合ったうえで出したアドバイスなのかどうか、見極めましょう。
それでは、また。