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討議についての雑感


 みなさん、こんにちは。教養区分1次試験に合格した人は2次対策に、そして残念な結果に終わった人は春試験に向けて動き出していますか?昨日、CIMAアカデミーとアガルートアカデミー合同で模擬政策課題討議を実施しました。実は、CIMA生は一度同じテーマでやっており、そのときは片方の立場に全員が揃ってしまったため、合同模擬討議にあわせて、英文資料を若干減らすとともに設問についても少し変更することで、2つの立場に分かれて討議ができるように試みました。

 しかし、結果は…メンバーが半分以上入れ替わった今回もまた片方の立場に偏る…。さすがに頭抱えました…。お題目は、「貧困の連鎖を断ち切るとともに、少子化時代における高度人材育成の確保の観点から大学等高等教育への進学を確実に後押しするために、A:給付型奨学金制度の拡充、B:大学授業料の実質無償化、のどちらがあなたの意見に最も近いか選択した上で、その理由を整理しながらレジュメを作成しなさい」でした。

 メンバーについてはともかく、2度同様のテーマでやってみても、全員が同じ立場になる…(どっちだと思います?答えはAです)。彼らの討議を聞いてみて気づいたのは、「あ、この子ら全員受験あるいは職場での勝者だ!しかも、デフレ下の社会に生を受けたことから、効率性を何よりも重視し(この点は、うちが経済学に何よりも重きを置いている予備校であることも関係しているかもしれません)、そして努力した人がしっかり報われる制度を好むのも当然だ!」という点でした。

 教養区分は専門科目が課せられていない分、社会意識の高い多くの大学生に「自分にもチャンスがあるかもしれない」という期待を抱かせますが、蓋を開けてみれば、大学受験時の努力が完全にモノ言う世界になっています(うちが小規模だということも関係していますが前職時代まで遡っても、早慶以外の私学生の教養区分最終合格者を私は今に至るまで知りません。合格者がいないとは言ってないので誤解しないように!)。だから、今回のようなテーマだと全員がAの立場になるのは当然なのかもしれません。

もちろん、誰一人Bの立場にならなかったことを私は批判しているのではありません。私もみなさんと同様のバックグラウンドを有していたら、何の躊躇いもなくAの立場をとるでしょう。ただ、全員が同じ立場になった時にどう討議を遂行するかが、皆さんの評価に直結することであり、そこに対して私が不満を感じ、全体講評でかなり厳しい指摘をしたのです。

 実は、政策課題討議で立場が偏るケースは珍しいことではありません。昨年の教養区分2次試験では、「定年制の廃止or存続」がテーマでしたが(資料等を含め何故知っているのかといえば、昨年は政策課題討議、企画提案試験共にドンピシャで的中したからです。もっとも、後者については参考文献が人事院より指定されていますので、ちゃんと読み込んでいれば、誰でもある程度は当てられますが…)、うちの学生は全員「定年制存続」の立場だったため、受講生全員が、討議では完全アウェイになってしまいました(労働経済学を勉強していれば、存続になるのが自然なのですが…)。

 全員が一方の立場、もしくはそれに近い状況で45分間にわたる討議をどう進めるのか?(討議者は事前にわからないだけでなく、役割分担することも許されません。役割を各人に課す行為に対しては、当日しつこいくらいに厳しい態度で臨んできますから本当に注意してくださいね!)細部を詰めるというのも一つの方法かもしれません。しかし、それは世の中では討議とは言いません。会議もしくは打ち合わせといいます。たまたま同じ立場を選んだとはいえ、根拠にはかなり違いがあるし、さらには異なる立場の意義を考えるだけでも、討議は広がりを持ち、議論も深まっていきます。いろいろ、脳内シミュレーションしてみることをおススメします。

 いずれにせよ、CIMAアカデミーでの政策課題討議実践編は終わりました。あとは収録した動画を見直していただき、これから予定されている企画提案試験実践編(こっちの方が段違いでハードです。課題を作る私も、政策課題討議とは比較にならないくらいツライです…)、および人物試験実践編の準備を始めていただければと思います。

 それでは、また(明日朝、台風直撃なんだけど、大学行かないといけないのかな…)。


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