みなさん、こんにちは。昨日よりCIMAアカデミーでは教養区分2次対策ということで、政策課題討議実践編第1回を実施しました。今年初めての討議ですから、45分間討議が続くか心配だったのですが、現受講生は初めての経験だった割には善戦した方だと思います。来週、もう一度模擬政策課題討議がありますので、今回反省点がある方は、次回までに収録動画を見直して臨んでもらえればと思います。そういえば、来週は教養区分1次合格発表日当日なのですね!
実は、前々回ブログで私は皆さんに誤った情報を伝えてしまいました。ブログで、今回の教養区分試験におけるCIMAアカデミーの平均点を知能13.4点、知識18.4点と書きましたが、その後、受講生から自己採点ミスの申告があり、再計算した結果、知能13.8点、知識19.2点となりました。この点数は、平均点、標準偏差ともに去年と全く同じだった場合、昨年の合格最低点でもあります。正直、今年はこの点数より下回るような気がするのですが、参考にしていただければと思います。ただ、2次は準備面はもちろんですが、体力面においても本当に大変ですよ。本気で合格権利を取りに行くのなら早めに体を慣らしておくことをおススメします。
今回は、表題の通り、試験とは直接の関係はないテーマについて書きますが、もしかしたら、2次試験(教養区分かもしれないし春試験の政策論文かもしれない…)で問われてもおかしくないと思うので、気になる方は毎日ちょっとの時間でいいので、自分の言葉で語れる訓練をしておいてくださいね。あと、最初に強調しておきますが、これから書く内容は決して大学生に対する批判ではないので誤解のないようにしてください!
今月2日は、多くの企業で内定式がありました。このブログの読者でも出席した人は結構いるのではないでしょうか。私は予備校講師の傍ら、大学でも教鞭をとるようになって今年で5年目ですが、初めて内定式と自分の講義がバッティングしました。当日の講義は一般教養の経済学なので、4年生の履修者はいないだろうと思っていたのですが、ふたを開けてみたら履修者の3割が4年生で、当然ながら、この日、4年生は全員欠席でした…。しかも後期開講初日なので、普段、学生の出席状況に無頓着な私でもさすがに講義のモチベーションが下がりました…。
ただ、大学生も内定式と講義の間で板挟みにあってるんですよね?なので、翌週、学生が公欠願を持ってきたときには何も言わず受け取りましたが、何か釈然としません。官民問わず働き方改革を推進しているにもかかわらず(以前より、このブログでもその本気度については疑問視していますが…)、10月の最初の平日にはどこも一斉に内定式を実施する…。3月31日までは4年生は大学生であるはずなのに、10月1日以降は内定先企業の論理が支配的になっていく…。多様性社会にふさわしい働き方改革なんて、旗振り役の人たちは本当にやる気あるのだろうか…と勘繰りたくもなります。
下記のURLのように、大学生の就活に関しては毎年取り決めがなされていますが、よくみると、10月1日以降については何にも書かれていない。そこには、「就活が終われば学生生活は事実上おしまい」という、私も含め中高年世代の頃の学生生活の論理がまかり通っているように思われます。
でも、今の学生は「就活終え、単位も揃えば、もう卒業式まではほとんど大学に行かない」なんてことはないんですよね。私の講義にしても、4年生に関しては、内定先企業から経済学の知識を身に付けておくようにと言われたので受講する(企業に言われたからっていう理由は気に入りませんが…)という学生ばかりです。官民問わず、採用担当の人は、今や多くの大学はレジャーランドとよばれていた時代とは大きく異なるということを認識してほしいと思います。
毎年、官庁訪問直前になると、東大のあるゼミに所属する学生が「ゼミの発表にあたってしまったので、大事な説明会に参加できない」と悩み(分かる人には、どこのゼミかわかるでしょう…)、「これからしばらくは、今後の人生を左右する時期でもあるんだから、誰かに代わってもらえ!」と、学生を叱咤激励してきましたが、今にして思えば、そのゼミの先生の気持ちも理解できます(ただし、圧力をかける対象は学生ではなく、ゼミ活動を停滞に追い込もうとする官庁・企業であるべきだと思うので、この先生のやってることはある種の弱い者いじめだと思っていますが…)。
いずれにせよ、皆さんの多くは学生としての本分があるにもかかわらず、内定式という画一的行事に参加しました。何割かの人は、内定式参加を踏絵のように感じていたかもしれません(楽しみだった人には、特に何も言うことはありません)。4月になったら社会人になるのですから、これからはもっともっと職場の論理が個人より優先される事態が当たり前になってくるでしょう。
そんな状況で、みなさんは自分自身に折り合いをつけていかざるを得ません。そうした折り合いをつけていく皆さんに対して、私は「カッコ悪い」とか「みっともない」とか言うつもりは毛頭ありません。ただ、あなた方が選んだ職場には、来年、再来年と後輩たちが志望してくると思います。そうした彼らに対して、自分たちが様々な場面で折り合いをつけてきたことを無理強いする行為は何卒慎んでいただきたいと切に願います。「自分が通ってきた道だから、お前らも通れ」である限り、私が以前より疑問視している「働き方改革」は机上の空論で終わることでしょう。
それでは、また。