みなさん、こんにちは。19日夕方の内々定解禁を以て、長かった国家公務員総合職試験が終了しました。見事内々定を獲得したみなさん、おめでとうございます!年々、短期決戦の様相を呈しているとはいえ、実際に内々定が通知されるまで気が気でなかった人も多かったことと思います。しばらくの間は喜びに浸ってください!一方、残念ながら内定に至らなかった方、決して皆さんのこれまでの人生が否定されたわけではありません。そこは誤解しないでください。そして、他の進路を歩むにせよ、翌年の官庁訪問に向けた行動に移すにせよ、官庁訪問の経験は必ず活きるときがありますので、しっかり前を向いて歩んでください。
CIMAアカデミーは小規模予備校ですので、内々定解禁日のうちに、他社さんで言うところのおおよその内々定率が出てしまいます。正確には10月の内定式までお待ちいただきますが、今年のCIMA生の内々定率は約67%です。WEBのみの受講生も含めるともう少し数字は低下しますが、2次試験での不合格者は出ていませんし、それなりの数字は記録しているかと思います。また、内々定先についても10月までは公表を控えますが、例年と変わり映えはしません(何ででしょうか…教えてほしいくらいです…)。
いつもそうなのですが、私が解禁日を晴れやかな気持ちで迎えたことは、16年余の予備校講師生活において一度としてありません。私にとっては、内々定率って0 or 100しかありません。100%以外ということは、誰かが内々定を得ることができなかったことを意味します。それゆえ、解禁日における私はというと、内々定者の皆さん同様、一晩中酒を飲んでいます。違いはというと、内々定者は店で楽しげに過ごしているのに対して、私は、自宅でマーラーやブルックナーの交響曲を一晩中大音量で聴きながら一人反省会をしている点にあります。
ですが、今年はちょっと様子が違いました。第4クールのそれも最後の1枠というところで某省を切られてしまった受講生が、解禁日に会いに来てくれました。その日の講義は、テスト勉強やらインターンシップのための面接やらで女子学生1名しか参加しない状況だったので、正直助かりました。ただ、同時に「内定とれなかった受講生が教室に来るのってどうかな?うちじゃ内々定取れないと思われたらどうしよう…」とも思ったのですが、そんなのは全くの杞憂でした。講義終了後、当該学生が官庁訪問の詳細について話す様子を、本当に興味深く聞き、満足した様子で帰宅しました。
その後は、当該学生とその友人(彼も元受講生で現在は社会人です)そして私の3人で、飯田橋のファミレスで1時間半ほど残念会を催しました。もちろん、悔しい思いはまだあるだろうし、切られた当日は相当つらい思いをしたはずですが、第4クールの夜まで生き残った官庁訪問の様子を生き生きと語る姿はいろいろ参考になりました。特に印象に残ったのが、控室で他の訪問者を励まし続けた話でした。普通、官庁訪問では多くの訪問者の中で、自分がどうやって次のステージに進むかに注視しますよね?ところが、彼は、自信がないと不安を訴える訪問者を励まし続けるだけでなく、「枠が増えないかなあ…」と言い出す始末…。ここまでくると、お人好しもいいところです。
そして、内々定解禁日前夜に残念ながら、切られてしまいましたが、彼の口から恨み言は一切出てきません。それどころか、ここまでやりきる上で支えとなった元受講生仲間、OBそして私への感謝の気持ちを事あるごとに語っていました。そして、これまでの御礼ということで、私に水筒をプレゼントしてくれました。どうやら、長年使用している私の傷だらけの水筒が以前より気になっていたようです。「お前は一体、何しにうちに通っていたんだ?」と思わず聞き返したくなりました。
結果を残せなかったことに忸怩たる思いを抱えつつ帰路にある私の携帯に、件の元受講生よりLINEが届きました。
『池田先生!去年から大変長い間お世話になりました!2年目の官庁訪問でもこれほど充実感を得ることができたのは、先生の指導のおかげです!CIMAでの経験は一生もので本当に感謝しています!
結果でお礼をお返しすることができなかった悔いはありますが、民間で活躍できるよう頑張ります!
○○さんも連れてまた遊びに行きます!お身体に気をつけてくださいね!
2年間ありがとうございました』
目の前が曇ってしまいどうしようもないので、今日はこの辺で。
それでは、また。