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今年の試験委員が発表されました!


 みなさん、こんにちは。まだ定期テスト中という方もいるかと思いますが、私はというと、あと1科目分テスト問題を用意する必要がある一方で、既に終えた定期テストの採点真っ最中でもあります。基本的に落とすつもりはないので、私のテストは持ち込み自由(もちろん、スマホや電卓は厳禁ですが…)にしてあるのですが、どうやっても点数が足りない人は発生してしまい、該当者に4年生がいないかどうか、毎年ヒヤヒヤしています。

 さて、今月1日に今年度の国家公務員試験の実施要綱ならびに試験委員が公表されました。CIMAアカデミーは経済区分と教養区分を専門とする予備校なのですが、最近では他区分の方も情報収集のためにこのブログを閲覧されているようですので、みなさんが平等に試験委員情報にアクセスできるように、2月1日付官報のURLを記載しましたので、詳細については下記をご覧ください(正直なところ、人名を全部書くのが面倒なだけです…)。ただし、官報は30日経過したら閲覧できなくなるのでご注意ください!

 経済区分に関して言えば、予想されていたこととはいえ、経済理論(マクロ経済学)と経済政策(ミクロ分野)で試験委員変更があり、変更は2年連続でした(マクロ経済学だけ何故、試験委員が2人なのか、今一つ理解できませんが…)。こういう時こそ、予備校の存在意義が問われるものと私は思っているのですが、このブログを読んでいる方の中には、「試験委員の変更はそんなに大きな変化がもたらされるのか?」と疑問に思っているのかもしれません。

 憲法担当の先生に昔訊いたのですが、法律区分ですと、試験委員が変わっても出題傾向はさほど変わらないようです。しかし、経済区分の場合、試験委員が変わると傾向がガラッと変わることがよくあります。経済学部生ならばわかってもらえると思いますが、ミクロ、マクロ経済学はともかく、講義名が「経済政策論」と書かれている場合、教える先生によって全く異なる内容の講義になっているなんてことはごくありふれた光景です。それゆえ、試験委員が変わると出題傾向も大きく変わります。

 傾向の変更についてもう少し付け加えると、試験委員に就任する先生方はほとんど全員、大学生向けに教科書を執筆されており、出典元が自身の著書であることが多いことも大きく関係しているかと思います。それゆえ、試験委員が変更になった場合、まずはその先生の著書さらに欲を言えば大学での講義ノート等を入手することが試験対策としてよく言われています。

 ただし、上記のことをおこなったとしても、それは傾向を知ったことにしか過ぎません。一番大事なのは、2次試験は記述式なので、実際に答案を作成し、経済学に詳しい人に添削をしてもらうことです。でも、記述の能力を向上させるにはかなりの時間を要するので気分が滅入ってしまいます。そんなときに、「2次対策なんて、択一が終わってからでも間に合うよ!」と言われると、楽な方を選ぶのが人間の性です。

 予備校としては、有難くない傾向なのですが、でも、そのアドバイスは間違ってはいません。私自身、受講生に対して上記のように言うことさえあります。ただし、そうした発言をするのは、学生の勉強の進捗状況そして何よりも当該学生の性格やウリを私が把握できた場合においてです。

 誰の目から見ても余裕で合格する学生の答案に対して「書いてある内容がさっぱりわからん!」「お前が受かるくらいならば、俺はもう何もしなくても誰でも受からせられる」と罵声を浴びせる一方(某省の採用担当は、説明会に参加した学生を励ますためだと思うのですが、受験生時代に私から浴びせられた数々の叱責を本当に言っているみたいです…)、明らかに評価が低いと思われる答案に対しては全く何も言わない様子を、不思議に感じた受講生もいたかもしれません(差別じゃないですよ!同じお金を払っている以上、私を使い倒すのが本来の受講生の使命なのですから、怒られてばかりいるということは、それだけサービスを利用していることを意味します)。

 なぜ、そんな使い分けをしているのかと言えば、以前から強調しているように、公務員試験は就職試験で、筆記だけでなく人物面も重要視されるからです。経済学に対する理解度が周囲よりも相当程度高い経済学部生(言っときますが、全ての経済学部生が経済学に対する理解度が高いなんて言ってませんからね!)と、経済学を大学でまともに勉強したことのない他学部生に対して同じものを求めても、多様な人材確保が採用側の最大のミッションである就職試験においては何の意味もありません。

 前者の場合、他に際立った特徴がなければ配点比重の高い2次専門記述の能力を可能な限り引き上げて(勉強で自信を持っている人にとって、勉強で全面否定されることは、初期においてはかなり落ち込むかと思いますが、問題点がクリアになると、一気に記述能力が向上していきます)上位合格することで、少しでも自分に対する自信を持ってもらうことが最善でしょう。

 後者の場合、自然と周りに人が集まってくるような人物であったり、何かを語らせると、皆が耳を傾けるくらいの話しぶりをみせる人物であれば、専門記述はギリギリの水準で良い代わりに、人物面をもっと磨き上げることが、官庁訪問で内定を獲得する近道でしょう。ゆえに、後者のケースの場合において、私も「2次対策なんて、択一が終わってからでも間に合うよ!だから、まずは択一試験で落ちないようにして!」とアドバイスしています。

 言い換えれば、勉強も遅れている、人にアピールする能力も大して高くない場合(よく勘違いされますが、ネタがあっても伝わらなければ単なる自慢話で終わってしまいます…)、それこそ必死になって記述の答案を多数書き上げて、添削を受けるしか道はありません。なので、苦しさから逃れたいと思った時に、たまたま誰かから楽に済ませられるアドバイスを受けたとしても、それはちゃんと皆さんと向かい合ったうえで出したアドバイスなのかどうか、見極めましょう。

 今月15日より、いよいよ「2次専門記述+1次択一小テスト」が開講します。少しお値段は張りますが、専門記述と択一試験の強化が一度にできますので、かなり密度の濃い講座ですよ(最後は宣伝になってしまいました…)。

 それでは、また。


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