みなさん、またまたブログ更新が滞ってしまいごめんなさい。官庁訪問に加え、大学の学期末テストの採点業務もあり、前回のブログ更新からまた1か月以上空いてしまいました(今月最初にして最後のブログです…)。
この間、内定者や9月からイギリスに留学する元受講生が入れ替わり立ち代わり遊びに来てくれて、いろいろ衝撃的な話も聞かせてもらいました(といっても、週刊誌ネタになるような話は皆無です。せいぜい転職・休職・結婚・出産・育児…のいずれかにおさまります。それでも、私の記憶にあるOB/OGは皆20代前半で成長が止まっているのですから、結構な衝撃になります!)。
今年の官庁訪問の結果につきましては既にHPに掲載してある通りです。昨年同様、寂しい結果になっていますが、コロナ禍にある現在、コースで予備校講座を受講しようという学生が激減しているので仕方ありません(専門記述だけとか、模擬面接だけとか、単科での受講生は結構いますが、どこの予備校さんもそうだと思いますが合格実績には一切カウントしておりません)。ちなみに、今回官庁訪問したうちの学生は4人しかいません。官庁訪問の倍率からすれば全滅していてもおかしくない状況であることを考えれば(最終合格者数が二桁いても、内定者が1人もいない大学がごく普通にありますので…)、例年に比べて内定率は低いものの健闘しているほうだと思います。
教養区分を除くと、総合職を本命とする学生で筆記試験段階での不合格者は、うちでは数年前から出ていないので、合格実績に載せることもしなくなりました。これは、うちの学生が特別優秀ということではなく、筆記試験(特に経済区分や院卒行政区分)の合格最低点が半分も必要なくなってしまったことが最大の要因です(これについては、人事院が試験結果を公表しているので、詳しく知りたい方は そちらをご覧ください)。このブログを閲覧されている現職の方は薄々気づいているかと思いますが、5~6年前までならば、まず出会うことがなかった層が官庁訪問にやってきています。もちろん、優秀な学生も多数訪問していますので、試験申込段階で各方面から散々叫ばれていた危機的状況とは異なり、現在のところ、内定者の顔ぶれをみる限り、採用されるベき人材がちゃんと採用されており、そうした層で定員が概ね満たされているように思われます。
官庁訪問終了後から、ちょくちょく電話がかかってくるようになりましたが、そのほとんどが官庁訪問再チャレンジに関してです。それ自体はいいのですが、この段階から「○○省志望なのですが…」とやたら決めつけてくる人が多く、よく話を聞いてみると、決まって「今年の官庁訪問で○○省には第3クールまで残った。だから、来年再挑戦すれば採用される可能性が高まるのではないか」と言ってきます。官庁訪問を通じて○○省に魅力を感じてというのならばまだ理解できますが、第○クールまで残ったから、なんてのは理由にすらなりません(それ以前に、多くの人との面接を経て挙句に切られた事実を直視すべきです)。なので、相談者には「再チャレンジを本気で考えているのならば、まずはその発想を捨てて、ゼロベースつまり、そもそも数多ある職業の中で何故官僚にそこまで拘るのかというところにもっと時間をかけなさい。その作業を一緒にやってほしいというのならば、喜んで引き受けますよ」と答えました。
また、コロナ禍で就職状況の先行きが見通しにくいせいか、一旦他のところに就職して、来年再チャレンジという相談も多いのですが、わざわざ自分の評価を下げるようなことをするくらいならば、1年バイトしながら再挑戦するか、就職先で数年頑張って、それでもなお官僚への想いが強いのならば、経験者採用試験に転じたほうが、ずっといいです。そのように真面目に助言すると、必ずといっていいくらい年齢を理由にやたらと保険をかけたがるのですが、うちは今回20代後半で大学院修了後3年空白期間があるにもかかわらず内定先を獲得した受講生がいます。自分の強みや売りを真剣に考え抜くことができれば、昔と違い年齢のハンデは低減しています。なので、かかってくる電話の大半が、官庁訪問で切られたという事実にまだ直視することのできないプライドばかり人一倍高い高齢受験生の負け惜しみにしか聞こえません。その思考回路から抜け出さない限りは、何度挑戦しても結果は変わらないどころか、自分の耳に心地いい言葉を発してくれる人にばかり頼ってしまうことから、今年よりも状況は悪化すると思います。
これだけ厳しいことを書いたので、もうダラダラととりとめのない電話はかかってこないだろうと期待したいです(本気で現状から脱却したいと考えている人からの相談は大歓迎です!)。いまは、長引くコロナ禍で教室での講義が当面できないので、抜本的にカリキュラムを変えてるところです。教養区分はともかく、いまの春試験は秋以降から本格的に始めても余裕で間に合いますので、もうしばらくお待ちください。
それでは、また。
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