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政策論文添削を通して感じたこと

 2次試験受験の皆様、お疲れさまでした。昼食抜きで4時間の専門記述はキツかったことでしょう(学部生の方は休憩後に2時間の政策論文もあったので疲労困憊だったと思います)。今年のウチは、昨年の教養区分で官庁訪問の権利を得ている学生、および官庁訪問再挑戦のために他社から移ってきた学生ばかりのため、記述試験は1名しか受験していません。ただし、日頃協力関係にあるアガルートさんには法律区分受験生がたくさん在籍しているため、彼らが書いてきた政策論文の添削をずーっとやっていました。


 論文添削を通して気づいたこととして、採点者との対話を意識している論文は年々減り、独りよがりの論文がずいぶん増えてきた印象があります。学術論文も含め論文は自分の説を相手に理解してもらうために、さまざまな資料やデータを活用するものなのですが、数年前より、「~だ。」「~なのだ。」とやたら断定調で書いてくる答案が顕著に増加しており、今年に至っては過半数を大きく上回っています。


 たしかに、毎年の政策論文には「あなたの考えを論じなさい」とあります。しかし、そこには「資料を読んだ上で」という但し書きが必ずと言っていいくらいついています(金曜日に問題を受け取ることになっているので、ブログ執筆時点において、今年の課題はまだ知りません。)。ですが、多くの答案は資料について申し訳程度にしか触れず(ただの要約のほうが、与えられた資料を読んでいる分まだマシです)、自分の考えと称して、ひたすら「~だ。」「~なのだ。」とやたら断定調で迫ってきます。まるで、講演会で講演内容や講演者のことなんかお構いなしに、ただ周囲に対しマウントをとるべく回答しようのない質問をぶつけてくる人のようです(そういう人に限って、コミュニケーションがとれていると思い込んでいます…)。


 「試験終わってからそんなこと書くな!」という人もいるでしょうけれど、本人には答案返却時に既に厳しく指摘しています。にもかかわらず、あえてブログにも書くのは、まだ試験終わってないからです。学部生の皆さんは人事院面接が、そして院生の方に至っては面接に加え政策課題討議というグループディスカッション(ディベートではありません!)が控えています。いずれも政策論文以上に、相手との対話能力が要求されますし、制約も厳しくなっています(面接については面接カード、政策課題討議については短時間で作成したレジュメに書いてある情報しか、相手はあなたのことについて知りません)。


 もちろん、面接も政策課題討議も口述ができる分、論文に比べると相手との対話は容易に思えるかもしれません。ですが、書かれたものに付随する情報ならばともかく、追加情報と称してまったく無関係のことを語りだす人に対峙したら、みなさんどう思いますか?相手との対話は、試験においてまだまだ登場しますし、最終関門である官庁訪問に至っては、評価の全てが対話にかかっています。終わってしまったことはもうどうしようもないけれど、結果がはっきりするまで、前を向いて行動するほかないでしょう。


 CIMAアカデミーでは、模擬人事院面接や模擬政策課題討議の募集は一切していませんが、日頃協力関係にあるアガルートさんでは、下のHPにあるように、まだ申し込みを受け付けています。

https://www.agaroot.jp/komuin/kyoyo2jisiken/seisakukadaitougi-2/


 最終合格に向けてまだ諦めていない方と、お会いできるのを楽しみにしています。それでは、今日はこの辺で。まだまだ試験は続きますよ!


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